ども、くろっくです。
今回はdevilman crybabyのレビュー記事を書いてみます。
まず未見の人に強くオススメしたいのは・・・
見始めるなら、必ず第9話の「例の4分」から最初に見てください。
第1話から順を追うのはその後で良いです。
ぶっちゃけ1~8話というのは「9話の前フリ」に過ぎないんです。
ただ問題なのは、前フリとしてはあまりに長すぎるってこと。
ならば最初にいきなり「肝心のネタバレ」から見ておくべきです。
そうすれば「長い前フリ」も相応に楽しめるはずです。
どうしてクライマックス4分から見るべきなのか?
作品構成としては全10話。
OPとEDを除けば約200分(20分×10話)あります。
その200分の80%は「例の4分」に凝縮されています。
残りの196分なんて単なるオマケです。
176分が「例の4分」の"長い前フリ"のようなもの。
最終話の20分はいわば"後片付け"。風呂敷を畳むための時間です。
極端な話だが、devilman crybabyは「例の4分」さえ見ておけば十分なわけです。
たとえストーリーが分からずとも作品性・世界観・メッセージ性は強く刺さるはずです。
「だからって何もネタバレ部分から見る必要はないのでは?」
「従来通りに第1話から見れば良くね?」
こう思った人もいるでしょう。
けどそれは違います!ネタバレ4分から見るべきです!
もしも普通に第1話から見始めてしまうと・・・
途中で離脱して「例の4分」まで辿り着けない可能性があります。
ぶっちゃけ1~10話として全体で考えると相当に粗さが目立ちます。
だから「杜撰」「支離滅裂」「ダメダメ」という印象が先行して途中で見るのをヤメてしまう、という可能性は相応に高いでしょう。
仮に第9話まで到達したとしても、その頃にはすでに作品への人心が離れて「例の4分がさほど刺さらない」と感じる可能性がある。
それは本当にもったいない。
だからこそ、ネタバレである「例の4分」から最初に見てください。
第1~10話と順を追っていくのはその後で良い。
この手順を強くオススメします。
devilman crybabyとの出会い
そもそも僕がdevilman crybabyを見ることになったキッカケは、BSマンガ夜話でのデビルマン特集です。
BSマンガ夜話とは「マンガの名作を批評していく」という昔の番組です。
これがまた面白くて色々と回を見漁ってました。
そのうちに本題のデビルマンの回に辿り着きました。
恥ずかしながら、この時に初めて「デビルマンはそういう作品である」と知りました。
「デビルマン ネタバレ」とかで検索をかけてみました。
そしたらエゲツない描写が次々に出てきてビックリ。
えっ、こんな話だったの?
永井豪といえばマジンガーZやキューティーハニーのような王道マンガ。
「直球ストレート」というイメージが先行していたものですから、その衝撃も尋常ではありません。
デビルマンが強いメッセージ性を持っている作品だとは知っていたんですよ。
けどこれほど残酷でグロテスクな話だなんて思ってませんでした。
僕も原作のデビルマン(全5巻)を読もうとしたことはあります。
けどその時は、最初の1巻だけ見て離脱しました。
絶対に読むべき作品と聞いて1巻を読んでみたんですが....
「所詮は昔の作品だしな~」「この絵だと読むのはシンドイな~」と思って離脱しちゃったんですよね。
とりあえず5巻の最後のほうだけチラ見はしました。
けど、肝心の「例の4分」に該当するシーンを見過ごしてたんですよね。
その最も見るべき部分を見てないものだから「最後は世界がグチャグチャになるのか~」としか思わなかったんです。
デビルマンで本当に重要なのは「例の4分」に該当するシーンであって、世界が滅びて~なんてのは枝葉に過ぎないのに....
衝撃の4分と出会う
そんなわけで、画像検索に続いてyoutubeでも「デビルマン」で検索しました。
この時にdevilman crybabyの「例の4分」に出会うわけです。
なんと強すぎる4分....
前後のストーリーの詳細なんて覚えてません。
それでも4分見るだけで鮮明に伝わります。
4分が終わると頭に戻ってリピート。これを数周しました。
1周して茫然自失。リピートして再び茫然自失。
強いショックを受ける一方で、その4分に尋常でない魅力を感じました。
そんな経緯があってdevilman crybabyを1話から見始めたわけです。(この時をキッカケにnetflixと契約した)
第1~8話は「第9話のための長い前フリ」に過ぎない
ここからは作品全体の感想を言います。
先ほど『この作品の80%は「例の4分」に凝縮されている』と前述しました。
逆に言うと、それ以外の196分は薄い時間であるということです。
当作品の構成としては次のような感じです。
この作品って、第1~8話はあまり出来が良くないんですよ。
例外的に、第5話のシレーヌ戦だけは映像作品として非常に良く出来ています。リピート再生する人は多いでしょう。
しかし第5話を除けば、1~8話は面白みに欠けると感じます。
登場人物の描写もかなり杜撰だと思います。
幸田の手のひら返しも意味不明。
ラッパーの裏切りも理解不能。
飛鳥了の行動に至ってはすべてが支離滅裂。
ハッキリ言って、1~8話は質が低いわけです。
それゆえに「9話のための長い前フリ」としか機能していない。
僕は、1~10話を2周見ました。
1周目は、先ほど書いたように『youtubeで「例の4分」と出会って衝撃を受けて....』という流れです。
この時は「devilman crybabyは素晴らしい!歴史的な傑作だ!」という大激賞でした。
第1話を再生した時の心構えは、ここからどのような経路をたどって「例の4分」に繋いでいくのか?というのに注目していました。
こういう文脈ならば、前半の牧歌的な雰囲気を「前フリ」として楽しめるし、多少の粗さもそれほど気にならないわけです。
ゆえに「本来つまらないはずの1~8話」も相応に楽しめて、9話の「例の4分」まで繋ぐことができました。
結果として強く強く心に響きました。
日が経てども経てども作品の余韻が消えなかったものです。
ところが、問題は2周目です。
先日(2019年9月)に再び1~10話を見返したわけですが・・・
改めて見ると、作品の杜撰さが相当に目立つんですよね。
「あれ?こんなにつまらなかったっけ?」
「よく見ると稚拙な部分が多いよな」
「なんか登場人物の行動が支離滅裂でしょ(特に了)」
もちろん第9話まで到達すれば「やはりこの回は何度見ても凄絶だな~」と脱帽させられます。
それにしても、2周目の印象は1周目よりも圧倒的に悪いものとなったのは事実です。
初見では気にならなかった「1~8話のつまらなさ」が浮き彫りになったわけですからね。
だからこそ、9話の「例の4分」から見始めるべき!と主張するレビュー記事を書いた次第でございます。
良~く見てみると1~8話はつまらない。
これ普通に1話から順番に見てしまうと、9話以前で離脱する人が多いのでは?
仮に9話まで凌いだとしても、その頃には作品に対しての信頼が無くなっている可能性が高く、9話があまり刺さらないということになりかねない!
それはあまりにも勿体ない!
devilman crybabyの正しい見方を書かなければ!と。
なんか「1~8話はつまらない」ということばかり強調する記事となってしまいましたね。
ですが、それでも「devilman crybabyは大傑作である」という結論には変わりません。
見てない人は絶対に観ておくべきです!
では、ここらへんで。
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